第12章:「ユダヤ人の驚くべき結婚観」

「子供にとって、良き父母でありたい!」

福山ゆり著アマゾン書籍「世界を動かすユダヤ人の子育て14の秘訣」から各章のポイントを簡単に掲載しています。先回は第11章「孫の教育に責任を持つ祖父母」編を通して、‘人生の知恵’を伝授してくださる、老人(祖父母)を大切にする家庭文化についてご紹介しました。

ハブルータに出合い気づいた大切なこと

今回は「ユダヤ人の驚くべき結婚観」についての記事です。皆さんは誰しもが「子供にとって、良き父母でありたい!」そう思っていらっしゃるでしょう。どうすれば良き父母になれるのでしょうか? 私は新米ママの時に、沢山の父母教育書籍を読み、セミナーに参加し…良き父母のロールモデルを探していました。そんな時にユダヤ式家庭教育に出逢い、またハブルータを知りました。

ハブルータをしながら自己対話&分析する習慣を付けていくうちに、段々と夫婦間の対話習慣が変わっていくのを感じました。最初は子供の教育の為!と思って学んだユダヤ式家庭教育、ハブルータでしたが、まずは私たち夫婦がどんな姿で子供に接しているのか?また、私自身が一人の人間としてどんな姿で生きているのか?という問いかけがまずは大切であることに気づきました。

自分自身にあてはめてみると?

ユダヤ人の結婚観、それは「良き父母」である前に「良き夫婦」であるべし!(さらには良き人間であるべし!)だと思います。子供たちは私たち親の「言葉」より「生きている姿」を毎日毎日空気のように味わい、吸収しています。

例えば私たちは「しつけ」と思って、子供にこんな言葉を投げかけます。「大人に対して失礼な言葉を使わずに尊敬しなさい!」「兄弟ケンカをしちゃだめ!」「毎日ゲームばかりしないで自主的に勉強して、運動も規則的にしなさい!」「人を傷つけるような言葉を使ってはダメよ!」これらの言葉を子供にでなく、自分自身にあてはめてみたらどうでしょうか?

“私自身はどれだけ親に孝行しているかな?”
“職場の同僚や、実家の兄弟姉妹と良き関係を形成しているかな?”
“だらだらと惰性で過ごさずに、日々自己開発しているかな?”
“配偶者の気持ちになって、言葉を発しているかな?助言でなく、小言になっていない?”

ついドキっとしてしまうのは、私だけではないと思います。(苦笑)

結婚することは「責務」である

ユダヤ人にとって結婚をすること、親元を離れて新たな家庭を築くこと、それは神が人間に与えた最高の祝福であると共に「責務」であると幼少期から教えていきます。なぜ「責務」なのでしょうか? それは聖書の教えに基づいて、男女は「結婚」をすることによって初めて「半人前⇒一人前の人間」になると信じているためです。半人前同士の男女が「夫婦」となることで、同一の目標(‘子供’という未来の希望を誕生させ、選民として養育する)を果たすことができると確信しているのです。

この考えは決してユダヤ―キリスト教だけの価値観ではありません。古今東西、人類が普遍的に本能として継承してきました。人間だけでなく、この世の全ての動植物は、男と女(オスとメス、オシベとメシベ等)全て‘両性’で存在しています。その存在目的は‘子孫の繁殖と成長のため’です。

結婚生活・家庭の役割

男と女の存在目的は、「一つになり、発展するため」だと私は思います。夫婦になる前のご自身を、思い浮かべてみてください。父母になる前のご自身を、思い出してみてください。「半人前だったな~」「人間として未熟だったな~」、私は心からそう実感します。夫婦になることで悲しみが半分になり、喜びが2倍になる、そんな体験を何度もしました。

父母になって感じる世界は、独身時代に感じていた喜びや楽しさとは、次元が全く違うことを味わいました。「結婚」をし、「家庭」を築くことで、自分の人生が「誰かのためにある」ことを知りました。そして、配偶者のために、子供のために、もっと私自身が成長しなくてはいけないと思うようになりました。

ユダヤ人の結婚観が、「天が人間に与えた祝福であり、責務」である理由が理解できるような気がします。私たちは一生涯自分自身を成長・発展させていく必要があります。そのための学校(トレーニングの場)がまさに「結婚生活・家庭」です。

ユダヤ人にとっての「結婚」とは

全く違う環境で育ってきた成人男女が、一つの家庭を成していく際には、沢山の衝突や葛藤を経験します。親になっていく過程もまた、沢山の汗と涙(うれし涙含め)を流しながらの「成長の連続」です。実家の親と過ごしてきた時間よりも、夫と生きてきた時間が長くなった現在、「この人がいなかったら、私の人生は語れないんだな~」としみじみ思います。

ユダヤ人にとっての「結婚」とは…

①私自身を成長させてくれる最高のパートナーを得ること。
②男女の違いを「祝福」であると思えること。
③夫婦が同一の子育ての目標の下で協力し合うこと。

神聖な結婚の価値が薄れ、離婚率が年々増加している社会に住む私たちは、今ユダヤ人の「結婚観」から学ぶべきことがあると思います。

次回は第13章「倦怠期のないユダヤ人夫婦の習慣」編をお届けします。
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第12章:「ユダヤ人の驚くべき結婚観」” に対して5件のコメントがあります。

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