第6章「ツェダカ(慈善教育)を義務教育とする!」

お金に強いユダヤ人

8月からインスタと連動して、福山ゆり著アマゾン書籍「世界を動かすユダヤ人の子育て14の秘訣」から各章のポイントを解説しています。第7回目は、第6章「ツェダカ(慈善教育)を義務教育とする!」編をご紹介していきます。

「ユダヤ人」と聴いて、皆さんの脳裏にまず思い浮かぶことは何でしょうか。おそらく90%以上が「ユダヤ国際資本、ロスチャイルド一家、ユダヤ人大富豪の教え」等という「お金」に関するワードではないでしょうか。そもそも、ユダヤ人はなぜこんなに経済に強い民族なのでしょう。そして、本当にユダヤ人はシェイクスピアのベニスの商人に出てくるように「お金の前には、血も涙もない強欲な人々」なのでしょうか?

「お金儲け」=「悪」ではない

ユダヤ人がお金に強いのは、もちろん彼らの家庭生活に答えがあります。それは親による教育の結果です。ユダヤ教はお金儲けを悪とはみなしません。そもそも裕福になることは、神が自分たちに与えた祝福でもあり、自らが経済的な自立をしていてこそ「他者を助ける力」を持つため、お金持ちになることに罪悪感がないのです。

土地を持って農業などをすることができなかった流浪の民であったからこそ、「お金の勉強」を幼少時からすることで、他民族から迫害を受けても少数民族として生き抜いてこれたという歴史的な背景も存在しています。「お金に強くなること」それは、ユダヤ人の命の綱だったわけですね。けれども彼らは決して他民族が抱くイメージのような「強欲なカネの亡者」だけではありません。(もちろん、ユダヤ人の中にも、一定数そういう人々は存在いているでしょうが…)

ツェダカを教えることは親の義務

ユダヤ教の教えによれば死後の世界に持って行けるものは「お金そのもの」でなく、「お金をどのような価値あることに用いたか?すなわち慈善行為・善行のみ」だと教えられます。そして、その慈善教育(ツェダカと呼ばれる)を教えることは親の義務と言われています。

ある人間の人格形成、行動パターン、そしてもちろん「お金に対する価値観」は親からの子へと受け継がれていくものだからです。親が、そして各家庭で「親が慈善行為を行っている姿」を見せ続けることは、ユダヤ人の家庭教育においてはとても大切なことなのです。そのため、特に戒律に基づいた生活様式を子ども達に教える役目を持つユダヤ人の母親たちは、我が子が赤ん坊の頃から『ツェダカ』と呼ばれる「慈善活動のための貯金箱」に毎日コインを入れさせます。貯まったお金は、ユダヤ・コミュニティ(自分たちの在住地域もしくは国を超えて)の共生と発展のために使用されるのです。

最高のツェダカ行為とは

このような家庭とユダヤ人共同体における貯蓄と慈善習慣ゆえに、彼らは強い結束力を保ち続け、また同時に「お金に対するポジティブなイメージ」すなわち「お金のEQ」と「お金のIQ(どのように稼ぎ、守り、増やしていくか等)」の両方を幼い頃から親を通して学んでいくのです。お金の話を汚らわしいものとしてタブー視しない、これは私たち日本人にも必要な態度だと思います。また、親自らが自分たちの属する社会に対して問題意識を持ち、弱者や助けを必要としている人たちへ手を差し伸べる習慣を持つことが必要だと思います。

ユダヤ人にとっての「最高のツェダカ行為」とは「助けた自分も、助けられた相手も互いが誰かを認識していない状態」であり、なおかつ「助けた相手が、将来自立していけるようなお金の使い方」を好むと言われています。つまり、魚を与えるだけでなく、魚の釣り方を教えることこそが最高の慈善行為であるわけです。ユダヤ人にとってツェダカ(慈善教育)が、義務教育である理由を私たちも一度ゆっくりと考察し、我が家ではどんな慈善教育をスタートできるか?を読者の皆さんも考えてみるきっかけとなれば幸いです。

ツェダカに対する詳しい内容はアマゾン書籍「世界を動かすユダヤ人の子育て14の秘訣」にてどうぞ^^↓

ツェダカとハブルータの関係についてはアマゾン書籍「ユダヤ式家庭教育の真髄・ハブルータ学習法にてご確認くださいね!↓

来週はツェダカ(慈善教育)の続きとして、第7章「幼い頃から徹底化する“お金の教育”」編をお届けします。次回もお楽しみに!^^

第6章「ツェダカ(慈善教育)を義務教育とする!」” に対して2件のコメントがあります。

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