絵本「なまえのないねこ」でハブルータ
「なまえのないねこ」 竹下文子 文 町田尚子 絵
この絵本と私はどうやって出会ったかな? 思い出せない。
でも、何故かこの絵本は私のところにやって来た! 表紙に描かれた猫はうちの猫に似ている。
お口をつぼませて両手をそろえて座り、こちらを見つめる緑色のまんまる目。どれどれ何を言いたいのかな?
読んでみて私はいっぺんにこの絵本が好きになってしまった。
そしてこの絵本で、いつものママ友とハブルータしたいと思った。いくつかの質問を作った。
質問は気づきの糸口になるから。
まだ読んだことのない人のためにあらすじは言わないけれど、
私たちは想像の質問にそれぞれの発想で答えているうち、名前というものの不思議な役割に気が付いてきた。
そもそも何故名前を付けるんだろう…。
これから誕生する子供のために親は名前を用意する。名前には付けた人の思いが込められている。
名前を呼ぶと愛しい、かわいいという温かい気持ちが湧いてくる。
子供たちもぬいぐるみに名前を付けて呼んでいる、やっぱり可愛いのだ。
名前がその人らしさを作り、アイデンティティを作っている。
「私」も「あなた」も他に代えられない唯一無二の生命、唯一無二の個性、それを物語る名前。
名前があり、名前で呼び合う、そこにはその人を大切に思う心と愛情がある。
総括の質問では、こんな意見が飛び出した。
名前を呼べる相手がいて、呼んでくれる相手がいる、これはすごく幸せなことだ、一人じゃないんだ。
やがてどんな子供にもやってくる思春期、心が揺れる時期、「あなたの名前」の話をしてあげたらいいんじゃないかと思った。
普段考えもせず使っている名前だけど、今回本当にいろんなことを考えさせられた。
今日、我が子とこの絵本のハブルータ、やってみようと思う。
これでちょうど一時間。
心が「あぁ、おいしかったー」と言っている。
参考:【なまえのないねこ】https://www.komineshoten.co.jp/special/namaenonaineko/