第9章 「苦しい時にこそ咲かせる‘ユーモアの花’ 」

タルムードは「ユーモアの宝庫であり、知恵の宝庫」

福山ゆり著アマゾン書籍「世界を動かすユダヤ人の子育て14の秘訣」から各章のポイントをご紹介しています。先回は第8章「自由と責任を教える13歳の成人式」編では「可愛い我が子の真の自立」のために、親として持つべき成熟した愛情についてお話ししました。

ジュ―イッシュ・ジョーク

今回は第9章「苦しい時にこそ咲かせる‘ユーモアの花’」編です。ユダヤ人といえばジュ―イッシュ・ジョーク、ユーモアが大好きな民族として有名です。(ユダヤ人特有のジョークの世界を味わってみたいという方は詳細な内容をアマゾン書籍に記述しておりますので、ぜひご購読ください。^^)

ユダヤ人にとっての二大経典はトーラー(聖書)とタルムードですが、特にタルムードは「ユーモアの宝庫であり、知恵の宝庫」と呼ばれる書物です。タルムードのお話をハブルータしてみた方はご理解いただけると思いますが、ユダヤ人のユーモアはなかなか一度読んだだけで理解できるシロモノではありません。私たちの既存の常識を逸脱させて、一回り二回り考えて、斜め45度から俯瞰してみて初めて「あ~そういう事か!」と気づく、まさにそんなユーモアが含まれているストーリーです。

数千年間、他民族からの迫害の中で命を繋いできたユダヤ人にとって「笑える状況でない時にこそ笑う」ことは「人間として許された自由意志」を最大限使う行為だったのではないかと思います。ユダヤ人にとってのユーモアとは、生存を掛けたコミュニケーションツールであり、「知性の終結」と言われるゆえんでしょう。コメディアンにバカはいない、そんな言葉を聞いたことがあります。本当に相手を喜ばす・楽しませる事が出来るコメディアンは決して「誰かをネタにしたり、バカにした笑い」をとることはありません。(最近の日本のテレビに出てくるコメディアンは、こういう人が多いように思えますが…)

2種類の‘ユーモラスな人’

ところで、皆さんの周囲には‘ユーモラスな人’がいらっしゃいますか? また、その方はどんな人格の持ち主ですか?私の周りには親父ギャクやダジャレが好きな上司がいますが、個人的な会話での‘時折の冗談’なら良いのですが、真剣な会議中にも冗談を言われると「お付き合いで笑ってあげる」ことに疲れる時があります。(苦笑)たまに「誰かの悪口を冗談にする人」を見ると、お腹がムカムカしてきます。

‘ユーモラスな人’といっても、正確には2種類に分ける事が出来ると思います。それは自分のために冗談を言うのか?それとも他者(全体の雰囲気)の気分をアップさせるために言う冗談なのか?の違いです。前者は、自分自身の気持ち(モテたい、関心を引きたい、悪口を言う事で批判的思考力の持ち主と思われたい)という心のベクトルが自分に向かっている自尊心が強い人。後者は、相手の気持ちや周囲の状況のために自分の頭をフル回転させる、心のベクトルが外に向かっている自尊感が高い人だと思います。(自尊心と自尊感の違い)苦しい時にこそ、誰もが笑えない状況だからこそ「頭をフル回転させて、場の雰囲気を変えるユーモア」を言える人、そんな人が家庭や社会には必要ですね。

 

次回は第10章「ユダヤ人を守った‘安息日の食卓’」編をお届けします。詳細な内容が気になる方はアマゾン書籍をぜひ読んでみてくださいね!↓

第9章 「苦しい時にこそ咲かせる‘ユーモアの花’ 」” に対して3件のコメントがあります。

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