＜七夕の日イベント＞福山ゆり講話・ 『善き夫婦になるために～ユダヤ人家庭から学ぶ夫婦円満の秘訣～』③

『善き夫婦になるために～ユダヤ人家庭から学ぶ夫婦円満の秘訣～』

ユダヤ人にとって夫婦とは「神聖な補完関係」

ユダヤ人にとって、夫婦関係は単なる相互の愛情や社会的な契約ではなく、神から与えられた神聖な補完関係です。特に、現代社会における「ジェンダーフリー」や「ジェンダーレス」の流れに対して、ユダヤ人は男女それぞれの本来の役割を重視しています。この価値観は、男女の違いを否定するのではなく、その違いを尊重し、補完し合うことにこそ神の意図があると考えるものです。

ユダヤ教の伝統において、男性と女性は神によって異なる特性と役割を与えられ、それぞれが互いに補完し合うことで、一つの完全な家庭を築くことができるとされています。これは、結婚という形で男女が結びつくことにより、神の意志を地上で実現することを目指す深い哲学を反映しています。
ユダヤ人の夫婦観において、男性と女性は異なる特性を持っているとされています。男性は理性や論理、法則、原理を象徴し、これらの特性は神が持つ「真理」を反映したものと考えられています。男性は家庭や社会において理性的なリーダーシップを発揮し、計画的かつ論理的に物事を進める役割を担います。
一方で、女性は感受性が豊かであり愛情深く、奉仕精神をもっています。それは神の「慈愛」を象徴していると捉えています。ユダヤ人の家庭のおいて、女性は家庭を温かく保ち、感情的なサポートを提供する重要な役割を果たします。また、育む力を持ち、家庭内で愛情を注ぎ、子どもたちを育てる中心的な存在とされています。女性の感受性や直感は、家庭における調和を保つために不可欠な要素とみなされています。
ユダヤ人の夫婦観において、男性と女性はその異なる特性を補完し合うことで、家庭内での調和を生み出します。男性の理性と論理、女性の感性と愛情が互いに補い合うことで、家庭は「神の御姿」を反映する場所となり、夫婦はその神聖な役割を果たすのです。男性と女性がそれぞれの強みを発揮し、互いに尊重し合うことで、家庭という場はより豊かでバランスの取れたものになります。
ユダヤ教の教えでは、この補完関係が家庭を築く上で最も重要であり、男女の役割分担は決して対立するものではなく、相互に支え合い、強化し合うべきものだとされています。これにより、夫婦は物理的、精神的、霊的に一つとなり、家庭全体が神の意志に沿って運営されることになります。

結婚を通して「神に似た姿」となる

ユダヤ人にとって、結婚とは神の御姿を地上に現すための神聖な行為です。男性と女性が互いに補完し合い、一つとなって家庭を築くことによって、神の意志が実現されると考えられています。この「神の御姿」とは、神の理性（男性）と愛（女性）が一体となった形で現れることを意味しており、夫婦はこの神聖な補完関係を通じて、神の意志を体現することが求められます。

ユダヤ人は、結婚を単なる個人的な選択や感情の結びつきとしてではなく、神聖な使命として捉え、夫婦が互いに補完し合うことによって、家庭は神の御意志を実現するための最も基本的で重要な場であると考えています。結婚を通じて、夫婦は神の計画に従い、家庭を「神殿」として築いていくのです。

このように、ユダヤ人にとって夫婦関係は、男女の本来の役割を尊重し、補完し合う神聖な関係であり、それによって家庭は「神の御姿」を反映する場所となります。現代社会の流れに反して、ユダヤ人は性別による違いを強調し、その違いを補完し合うことが家庭の調和を保つ鍵であると考えています。
次回に続く。