<七夕の日イベント>福山ゆり講話・ 『善き夫婦になるために~ユダヤ人家庭から学ぶ夫婦円満の秘訣~』②
『善き夫婦になるために~ユダヤ人家庭から学ぶ夫婦円満の秘訣~』
聖書に基づいた結婚観:「家庭は神殿」
ユダヤ人にとって、結婚は単なる感情的な結びつきや個人的な選択ではありません。それは、神から与えられた義務であり、神聖な使命と捉えられています。ユダヤ人の結婚観は聖書(主に創世記)を中心としており、結婚は神の意志に従った人生の選択であり、神からの最高の祝福であるとされています。この深い価値観は、ユダヤ人の家庭教育や日々の生活に強く影響を与えており、結婚を通じて「神の御姿」を現すことが求められます。
ユダヤ人にとって、結婚は神の意志に基づく神聖な義務です。結婚を通じて、男女は神の計画に従い、家庭を築くことで神の祝福を受けると信じられています。この考え方は、ユダヤ人が結婚を通じて自らの使命を果たし、神の意志を地上に実現するという霊的な責任を持つことを意味します。結婚は自己の満足や感情的な充足を超えて、神との関係を深め、神から与えられた命令を実行する手段と捉えられています。
ユダヤ人の結婚式は、非常に象徴的であり、「家庭は神殿」という概念が重要な役割を果たします。結婚式の会場には、天幕が用意され、夫婦はその下で誓いを立てます。この天幕は、ユダヤ人の祖先であるアブラハムが行った「天幕生活」を象徴しており、神の加護と共に家庭が築かれることを意味しています。この「天幕=神殿」の考え方は、家庭を単なる生活の場としてではなく、神との関係を深めるための聖なる場所として捉えています。家庭は、神の意志を実現するために設立される神聖な場所であり、夫婦が共に過ごすことで、家庭そのものが「神殿」となるのです。この考え方は、ユダヤ人の結婚式における儀式やその後の家庭生活に深く影響を与えています。
結婚を通じて選民教育を行う
ユダヤ人の結婚観では、家庭は単なる夫婦の生活の場にとどまらず、神の意志を実現するための「選民教育の場」としても重要です。ユダヤ人は長い歴史の中で、自らの民族としてのアイデンティティを育むために、家庭での教育を重視してきました。結婚によって成立した家庭は、子どもたちに信仰心や価値観を伝え、次世代の育成を通じて神の選民としての役割を果たす場所として機能します。 このように、ユダヤ人の結婚観は、単に夫婦の感情的なつながりを超えて、神との深い絆を結び、家庭を通じて神の意志を実現する場として捉えられています。家庭は神の祝福を受け、神殿としての役割を果たす神聖な場所であり、結婚を通じて男女は神と共に歩み、霊的成長を遂げることが期待されています。
次回に続く。